3月13日、厚生労働省は、「健康保険法等の一部を改正する法律案」を国会に提出しました。
次の4つが改正項目として示されています。
●より公平な負担の実現、効率的な給付の確保
●出産等の次世代支援や現役世代からの予防・健康づくりの拡充
●必要な医療の提供の確保
●その他(国庫補助や国民健康保険の財政安定化基金に関する内容)
具体的な内容は、下記となります。
【より公平な負担の実現、効率的な給付の確保】
●一部保険外療養の創設
→ 保険を使って医療用医薬品の処方を受ける場合と保険を使わずOTC医薬品で対応する場合の公平性を踏まえ、日常的な医療に用いる、 OTC医薬品でも代替可能な医療用医薬品の保険給付の範囲を見直す
→ 鼻炎、胃痛、痛み止め、肩こり、風邪症状などの日常的な医療に用いる医療用医薬品の一部について、特別の料金(薬剤料の4分の1)がかかるようになる
→ 子どもやがん患者・難病患者などには、特別の料金について配慮措置を検討する
●後期高齢者医療における金融所得の保険料等への勘案
→ 後期高齢者医療制度で、確定申告の有無にかかわらず、窓口負担割合や保険料の判定に金融所得も含めて判定することで、不公平を解消する(非課税のNISAは対象外)
→ 対象となる金融所得は、金融機関等が提出する法定調書を活用して把握し、個人の事務負担等は増えない
【出産等の次世代支援や現役世代からの予防・健康づくりの拡充】
●出産に係る給付体系の見直し
→ 妊娠・出産にかかる費用の見える化をさらに進める
→ 出産に対する保険給付として分娩費を創設し、出産の標準的な費用(手術などが必要になった場合の追加負担や希望により選択するサービスを除く)に自己負担がかからないようにするなど、妊婦健診や出産の経済的負担の軽減を進める
●国民健康保険における子どもに係る均等割保険料等の軽減の拡充等の措置
→ 被保険者数に応じて課される保険料(均等割保険料)を子どもについて半減する措置の対象を、未就学児から高校生年代まで広げる
●現役世代からの予防・健康づくりの拡充
→ 現役世代の予防・健康づくりを強化するため、全国健康保険協会が取り組む保健事業に関する責務を明確化する
【必要な医療の提供の確保】
●高額療養費の年間上限の新設
→ 医療費の自己負担について、新たに年単位の上限額(年間上限)を設け、月ごとの自己負担額が積み上がっても、年間の上限額に達した後は、それ以上の医療費の支払いは不要とする
→ 長期療養者への配慮として、多数回該当の金額を据え置く
→ 低所得者への配慮として、「年収200万円未満」の方の多数回該当の金額を引き下げる
→ 一人当たり医療費の増を踏まえ、月額の限度額を見直す
→ 応能負担として所得区分の細分化を行う
→ 70歳以上外来の自己負担限度額(外来特例)の見直しを行う
●保険医療機関における業務効率化および従業者の勤務環境改善
→ 業務効率化・勤務環境改善に取り組む医療機関を支援する新たな事業を地域医療介護総合確保基金に設けるほか、計画を作成し業務効率化・勤務環境改善を推進する病院を厚生労働大臣が認定する仕組みを設ける。併せて、医療機関は業務効率化・勤務環境改善に努めるものとする
【その他(国庫補助や国民健康保険の財政安定化基金に関する内容)】
→ 全国健康保険協会の平均保険料率の引下げとあわせ、令和8年度から令和10年度までの時限措置として、全国健康保険協会への国庫補助に係る特例減額の控除額を引き上げる特例措置を講じる
→ 国民健康保険組合に対する国庫補助について、一定の場合に、現行の補助率の下限よりも低い補助率を例外的に適用する
→ 国民健康保険の財政安定化基金(本体基金分)について、納付金(保険料)の抑制のための取崩しを認める
上記の主な内容について、同省では「現在検討している医療保険制度改革についての考え方」ページも開設して説明しています。
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。
第221回国会(令和8年特別会)提出法律案
https://www.mhlw.go.jp/stf/topics/bukyoku/soumu/houritu/221.html
現在検討している医療保険制度改革についての考え方
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/newpage_00014.html








