11月22日、厚生労働省は、産業雇用安定助成金、雇用調整助成金、両立支援等助成金制度の新設や見直し等に関する雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案に関するパブリックコメント募集を開始しました。
令和6年度補正予算が成立した場合に当該予算の成立に合わせて早急に公布・施行する必要があるとして、意見募集期間の短縮がされており、令和6年12月下旬に公布、同日より施行予定とされています。
新設や見直し等の主な内容は、下記のとおりです。
【産業雇用安定助成金】
●災害特例人材確保支援コースの新設
・令和6年能登半島地震に伴う経済上の理由により、急激に事業活動の縮小を余儀なくされ、被保険者の雇用を在籍型出向により維持するため、被保険者を送り出す事業主および当該被保険者を受け入れる事業主に対して、一定期間の助成を行う災害特例人材確保支援コースを新設
・助成率:4/5(中小企業) 2/3(中小企業以外)
・上限額:8,635 円/日
【雇用調整助成金】
●能登地震・豪雨特例の創設
・令和6年末で終了する能登地震特例について、能登半島地域における地震・豪雨の二重災害等といった特段の事情を踏まえ、在籍型出向等への円滑な移行が十分可能な期間(令和7年の1年間)において、これまでの能登地震特例と同様の措置を講じる
・令和6年9月20日から令和6年12月31日までの期間において、能登半島地域における地震・豪雨の影響により雇用調整助成金の支給を受けた事業所の事業主に対して、令和6年12月31日までの支給について上記の措置と同等の補助率の上乗せ等を行う措置を講じる
【両立支援等助成金】
●出生時両立支援コース助成金の見直し
・中小企業における、男性の育休取得率向上を強力に後押しするため、「第2種助成金」について、「第1種助成金」の支給実績を不要とした上で、こども未来戦略に掲げられた目標も踏まえ、男性の育児休業取得率を大幅に上昇させ、高い水準を達成した場合に支給対象とする見直しを行う
・見直し後の第2種の支給額
・育児休業取得率が30%以上上昇し、50%を達成した場合:60万円
・育児休業取得率が2事業年度連続70%以上となった場合:60万円
●育休中等業務代替支援コース助成金の見直し
・育休中等の業務代替を行う周囲の労働者への「手当支給」等を実施した事業主を支援するため、支給対象となる事業主の範囲を拡大するとともに、「業務体制整備経費」の拡充等を行う
・支給対象となる事業主の労働者数に関する要件について、小売業、卸売業またはサービス業を主たる事業とする事業主においても、「常時雇用する労働者の数300人以下」とする(「育児休業中の代替要員の新規雇用(派遣の受入れを含む)」は現行どおり)
・手当導入等の業務体制整備のため、社会保険労務士等に、労務コンサルティング、就業規則の整備等を委託した場合の業務体制整備経費を増額
・育児休業を1カ月以上取得した被保険者または育児短時間勤務制度を1カ月以上利用した被保険者の業務を代替する労働者へ手当支給等を行った場合は、育児休業をした期間または育児短時間勤務制度を利用した期間の初日から1カ月間の手当に係る助成および業務体制整備経費を分割して支給する(2カ月目以降の手当に係る助成については従前どおり)
・見直し後の業務体制整備経費
・<育児休業>雇用環境・均等局長の定める要件に該当する場合:20万円
・<育児休業>雇用環境・均等局長の定める要件に該当しない場合:6万円(育児休業が1カ月未満の場合は2万円)
・<育児短時間勤務>雇用環境・均等局長の定める要件に該当する場合:20万円
・<育児短時間勤務>雇用環境・均等局長の定める要件に該当しない場合:3万円
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。
雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案に関する御意見の募集について
https://public-comment.e-gov.go.jp/pcm/detail?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495240243&Mode=0